データベース技術者的には最近かなりホットな書籍「SQLアンチパターン」を読みました。 TDDで有名な和田さん(とそのお父様)が翻訳に関わっており、 和田さんが以前からずっと推していた本でもあります。 発売直後からかなり話題となり、オンライン、オフラインともに書店で品切れが相次いでいるようです。
この本は、SQLに関して多くの人が一度はやってしまうであろう失敗がうまく類型化されて名前がつけられており、 ある程度RDBMSを使ったことがある人であれば自分の黒歴史まとめノートを読まされている気分になるでしょう。 何を隠そう自分もその一人ですし、 また人から引き継いだデータベースがもろにいくつかのアンチパターンを踏みぬいており、 現在進行形で悩んでいる最中でもあります (/ー ̄;)シクシク 1つのカラムにカンマ区切りでデータを入れるとか、やめてくれー。
この本で紹介されている過ちは、 ある程度データベースを知っている技術者であれば経験的には知っていることが殆どです。 ただ、それに名前を与えることで、経験のないプログラマでもそれを認識することができるようになります。 知識というのは整理されていないと必要なときに取り出すことができません。 データベースでやってはいけない事柄という混沌と整理されていない知的領域において、 線を引き、分類をして、わかりやすい名前をつけたという点において、 この書籍は人類の知的領域の区画整理をうまくやってのけた良書であると思います。
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