Everyday Deadlock

by hayamiz.com

2012年を振り返る

2013/01/02

僕にとって2012年とは,プライベートは充実した一年であったとともに, 研究に関しては良い意味で辛く苦しい一年でした。

結婚

2012年の中で最も大きな出来事の一つは結婚式です。 入籍自体は2011年12月23日に済ませており,2012年3月3日に挙式,3月10日に結婚披露パーティーをして, その後1週間ほどモルディブへ新婚旅行に行きました。 2011年の11月頃に結婚することを決めてからというもの, 3月の式とパーティーに至るまでの準備はとにかく大変だった記憶しかありません。 週末はすべて準備に消え,式会場側との打ち合わせ,パーティー会場側との打ち合わせ, カメラマンとの打ち合わせ,衣装の試着などなど, 毎週末どこかへ出かけてはクタクタに疲れて帰ってくる,という感じでした。 式やパーティーに関しては,僕はそもそもそういった催し事に疎く, 妻のほうが「こんなふうにしたい!」というビジョンを持っている人だったので, 彼女が全体の舵取りをして, 僕が面倒な事務手続き等々をこなしてサポートする形で, 協力して準備を進めてゆきました。 その努力と,当日集まってくださった皆さんのおかげで, 本当によい式とパーティーができたと思っています。

挙式のほうは,全体のホストは帝国ホテルにお願いをして, 湯島天満宮で神前式を行いました。 伝統と歴史ある帝国ホテルの仕事ぶりは,何一つとってもケチのつけようがない素晴らしいものでした。 しかも料金も他の式場と比べて別段すごく高いというわけでもなく, 提供されるサービスの質を考えると費用対効果は圧倒的に高かったように思います。 式を行った湯島天満宮は,二人の母校である東京大学の程近くにあり, 学問の神様菅原道真が祀られている神社です。 二人共学問に関わりのある生き方をしていることや, 実際に都内のいろいろな神社を見学した中でも一番雰囲気が良かったことから, 湯島天満宮で式を挙げて,全体のコーディネートと会食は帝国ホテルにすることを決めました。

結婚パーティーは, 妻が見つけてきたSALVATORE CUOMO 表参道ヒルズ で行いました。 最近は硬すぎずくだけすぎない1.5次会スタイルと呼ばれる結婚パーティーが流行っている?らしく, この会場もそのようなスタイルで結婚パーティーができるコースがあります。 コーディネーターとして担当の方が1人ついて企画から当日の運営まですべてを手伝ってくれるのですが, 我々の担当になった方が本当に気のきく優秀な女性で, 何事もプロの仕事ってすげーなーと改めて思いました。

あと,新婚旅行で行ったモルディブは本当に最高でした。 海は信じられないほど綺麗だし,料理は何を食べてもおいしいし, リゾートスタッフの人々は気のいい人ばかりだし, ぐうたらと「何もしないことを楽しむ」ことができる最高の環境でした。 とはいえさすがに何もしないのもつまらないので, 趣味のカメラ道具一式を持ち込んで一晩星空を撮り続ける,なんてこともしていました。

モルディブの海

モルディブの夜

研究

一方で本業の研究のほうは,まだpublishしていないので話せないことも多いのですが, 「未踏領域を拓く面白さと大変さ」を肌で感じた1年でした。

博士課程1年目のときは,いろいろなことに手をつけてみては別のことをやってみたりと, 博士論文の研究テーマを探るための「遊び」的なところがありました。 そうしているうちに,2012年の頭くらいに現在の研究テーマに取り組むことになり, 実際に本腰を据えて取り組み始めたのが3月くらいからなので, 9ヶ月以上ただひとつの問題についてずっと取り組んでいます。

そのただひとつの問題は,取り組みはじめたころには問題の全体像が全く見えていませんでした。 9ヶ月経った現在,はじめた当時とは全く違う景色が見えてはいるものの, まだ全体像をつかめていないような感覚です。 これまで誰もやってこなかった,似たような問題がなかなか存在しない問題なので, その問題について考えるための理論的な骨子をすべて自分で組み上げてゆく必要があります。 研究をすすめる中で,一歩前に進むことができるだけでも非常に面白いのですが, その一方で一歩進むために要する努力はこれまで経験したことがないほどに重く大きなものでした。

また研究とは直接関係はないのですが, 研究をしながら今後の自分の有り様についていろいろと考えることも多い一年でした。 その中の1つが, 大学にいてものを考えることが出来るという立場にある最大の利点は, 「現状を一歩離れて眺める」ことができる,これに尽きるということです。 世の中にはいろいろなところで「諸般の事情」による制約があり, ついついその制約の中で考えが閉じてしまいがちです。 今現在の制約の中で最適解を探すことも大事ですが, 「もしも制約が何もないときには究極的にはどこまでできるか」 という純粋な問いについて考えることも, 長期的な見通しを立てる上では重要です。 この究極まで突き詰めて考える, ということができる最も優れた環境が大学であり, それを可能にする方法論を身につけることが博士号を取ることなのだろう, と考えています。

2回のコミケ参加

今やっている研究は自分一人でやっているものではないので, 人に色々と話をしたいけど話せない,というフラストレーションが少しづつ溜まっていました。 そのガス抜き的なノリで, 自分の専門分野のデータベースについて同人誌を書いて,夏と冬のコミケで頒布しました。

コミケでは,漫画以外にも様々なサークルが同人誌や,それ以外のものを頒布しています。 その中の1つのジャンルに,技術系サークルによる同人誌があり, プログラミングやネットワーク,電子工作などいろいろなトピックに関するものがあります。 そのあたりの情報に関しては,UNIXユーザーのためのコミケット83情報ページなどがよくまとまっています。

それまで同人活動なんてしたこともなかったので, 何から何まで初めてづくしで,1回目のコミケサークル参加である夏コミ前の2ヶ月ほどは, 週末をほとんどコミケの準備に費やしたような気がします。 冬コミでは電子出版にも挑戦して,Kindleストアに本を出してみたりもしました。

おかげさまで同人誌のほうはそこそこ好評で, The Database Times vol.1The Database Times vol.2 をあわせて400部以上は出したはずです。

今年は研究のほうでどんどん成果を発表する段階にきつつあるので, 外に出せないフラストレーションがたまることはないでしょう。 また夏には博士論文の予備審査,冬には博士論文審査があるので, 余暇も含めて全精力をそこに集中させようと思っています。

ダイジェスト

1月

  • 結婚式の準備で必死
  • 研究の関係でPostgreSQLを使い始める
  • コミケ応募

2月

3月

  • 結婚式・パーティー・ハネムーン
  • 今の研究を本格的に始める

4月

5月

  • 研究室で相次ぐディスク障害対応
  • 自宅にNASを購入

6月

7月

8月

9月

10月

  • 研究を前に進める以外何もしてなかった気がする

11月

  • コミアカ(東大駒場祭の同人誌即売会イベント)参加

12月

category: diary
tags: diary
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